こんにちは。ゴールドパーチェス駒沢大学駅前店です。
本日は、栃木県芳賀郡益子町で育まれてきた「益子焼」についてご紹介させていただきます。

その素朴で力強い佇まいは、単なる実用食器の枠を超え、今や世界的な美術品・骨董品としての地位を確立しています。
しかし、一見すると無骨で地味に見えることもある益子焼は、専門知識がなければその真の価値を見極めることが難しい工芸品でもあります。
益子焼が歩んできた歴史を紐解きながら、買取専門店ならではの視点で「高く評価されるポイント」を徹底解説します。

益子焼の歴史
益子焼の歴史は江戸時代末期、嘉永5年(1,852年)に始まります。常陸国(茨城県)の笠間焼で修行を積んだ大塚啓三郎が、益子の地で良質な陶土を発見し、窯を築いたのが始まりです。
当時の益子は、巨大市場である「江戸」に近いという利点がありました。
そのため、初期の益子焼は芸術品ではなく、水がめ、火鉢、すり鉢、土瓶といった生活必需品(雑器)として大量に生産されました。この時期の作品は「古益子(こましこ)」と呼ばれ、骨董市場では当時の庶民の暮らしを伝える資料として評価されることがあります。
明治以降、安価な磁器の普及により益子焼は衰退の危機に直面します。その窮地を救ったのが、1924年に移住してきた陶芸家・濱田庄司でした。
濱田は思想家・柳宗悦らと共に「民藝(みんげい)運動」を提唱しました。
「名もなき職人が作る日用品にこそ、真の美(用の美)が宿る」というこの思想は、益子焼のあり方を根本から変えました。
濱田は益子の土と伝統的な釉薬を使い、モダンで力強い作品を次々と発表。これにより、益子は「安価な生活雑器の産地」から「作家性が息づく芸術の地」へと変貌を遂げたのです。
買取市場で注目される「益子焼の巨匠たち」
益子焼の査定において、特定の作家による作品は「美術品」として極めて高い評価がつきます。
以下の作家の作品がご自宅にある場合、驚くような査定額になる可能性があります。
濱田 庄司(はまだ しょうじ)
益子焼を世界に知らしめた人間国宝です。
彼の作品の特徴は、柄杓(ひしゃく)で大胆に釉薬を掛ける「流し掛け」や、サトウキビの模様を描いた「黍文(きびもん)」にあります。
作為のない、堂々とした風格の作品は、現在もオークションや買取市場で最高峰の評価を得ています。
島岡 達三(しまおか たつぞう)
濱田庄司の弟子であり、自身も人間国宝です。
師から受け継いだ技に、独自の「縄文象嵌(じょうもんぞうがん)」という技法を加えました。
縄を転がしてつけた文様に異なる色の土を埋め込むこの技法は、非常に緻密で美しく、国内外のコレクターから絶大な支持を得ています。
加守田 章二(かもだ しょうじ)
「伝統の益子」に革命を起こした天才作家です。
民藝の枠を超えた前衛的な造形と、幾何学的な文様が特徴です。49歳という若さで亡くなったため現存する作品数が少なく、市場に出れば極めて高額な取引が行われる「幻の作家」の一人です。
査定額を左右する重要ポイント
益子焼の買取価格は、単に「古いから」だけで決まるわけではありません。以下の5つの要素が複合的に絡み合います。
①「共箱(ともばこ)」があるかどうか
作家名と作品名が墨書きされた木箱は、作品の一部とお考えください。
これがあるだけで、真贋の証明が容易になり、査定額は大幅にアップします。
古びて汚れていても、決して捨てずに一緒に査定にお出しください。
② 釉薬(ゆうやく)と技法の美しさ
益子焼を象徴する釉薬の仕上がりは重要なチェック項目です。
柿釉(かきゆう):鉄釉の一種で、深い赤茶色の発色。
糠釉(ぬかゆう):藁灰(わら)、籾灰(もみ)、木灰などの灰を使った柔らかな乳白色。
青釉(あおゆう):深い緑色や青み。
これらの発色が美しく、液だれ(流し掛け)の勢いがある作品は高く評価されます。
③ 作品の状態(コンディション)
陶器は「欠け(ホツ)」や「ひび(ニュウ)」があると価値が下がってしまいます。
しかし、人間国宝クラスの作品であれば、多少のダメージがあっても修復(金継ぎなど)して引き継ぐ価値があると判断され、高値がつくケースも多々あります。
④ 銘(めい・サイン)の有無
器の底(高台付近)に刻まれた作家のサインや印を確認します。
ただし、益子焼の作家は「無銘の美」を尊ぶ民藝の精神から、あえてサインを入れないこともあります。その場合は、作風や箱書きから判断するため、プロの鑑定眼が必要となります。
⑤ 現代人気作家のトレンド
骨董品だけでなく、現代の人気作家の作品も、中古市場で需要が高いものもあります。
「今、みんなが欲しがっているデザイン」は、定価に近い、あるいはそれ以上のプレミアム価格で買い取れる場合があります。

最後に
益子焼は、日本の風土が生んだ「用の美」の結晶です。江戸の庶民に愛された時代から、世界中のコレクターが熱狂する現代まで、その魅力は絶えることがありません。
当店では、お客様の大切なコレクションを一点一点誠実に査定いたします。
「遺品整理で出てきたけれど、価値がわからない」
「コレクションを整理して、次の愛好家に譲りたい」
「引越しを機に、現代作家の器を買い取ってほしい」
どのようなご相談も歓迎です。土のぬくもりあふれる益子焼。その価値を正しく見極め、次の世代へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
大切な益子焼の査定は、ぜひゴールドパーチェスにお任せください。


