こんにちは。駒澤大学駅前の買取専門店『ゴールドパーチェス』です。
本日は、CITIZENの歴史についてお話したいと思います。

研究所設立
山崎亀吉は1,918年(大正7年)に東京都芝浦に商工舎時計研究所を設立しました。
当時、日本の時計技術は外国に大きく遅れており、高精度な時計はまだほとんど輸入品に頼っていました。
その中で、「日本人の手で、日本製の高品質な時計を作る」という強い志のもとで、この研究所が立ち上げられたのです。
懐中時計第一号完成

尚工舎で開発された、初の国産懐中時計を発売しました。
山﨑亀吉と親交のあった、時の東京市長・後藤新平伯爵によって「永く広く市民に愛されるように」と「CITIZEN」と名付けられました。
そして、「国産時計をつくる」という熱い想いを共有した中島與三郎、鈴木良一と共に1,930年、シチズン時計株式会社を創立しました。
パラショック発売
「パラショック」とは、CITIZENが1956年に発売した日本初の耐衝撃腕時計です。
CITIZENは自社開発の「パラショック機構」を搭載した腕時計を大胆な方法でアピールしました。
東京・丸の内ビルディングの屋上(高さ約30m)から時計を地上に落下させ、落とした後もその時計が正常に動いている様子を公開し、当時の新聞やニュースで大きく取り上げられ大きな注目を集めました。
この実験は、「時計は落とすと壊れる」という常識を覆す、技術力と信頼性の象徴的なイベントとなりました。
この「パラショック」の登場により、国産腕時計は実用性・耐久性の面で大きく評価されるようになり、海外展開への土台にもなりました。
パラウォーター発売

シチズンが開発した日本初の完全防水腕時計です。
腕時計と水は相性が悪く、日常的な手洗い、雨などでも時計を外すことが推奨されることすらあった時代。そんな中で完全防水という信頼性の高い防水性能を開発したのがこのパラウォーターでした。
当時としては画期的な、完全防水機能を備えた国産初の腕時計として登場したパラウォーターは、その防水性と耐久性を証明するために、ある非常にユニークで大胆なプロモーションを行いました。
それが、後に「黒潮プロジェクト(Kuroshio Project)」と呼ばれる、前代未聞の海洋実験です。
1,963年から1,964年にかけて実施されたこのプロジェクトでは、パラウォーターを黄色い浮き(ブイ)に取り付け、太平洋の海流「黒潮」に乗せて流すという大胆な実験が行われました。
放流地点日本の南岸部(高知県沖など)の太平洋沿岸地域には黒潮と呼ばれる強い海流が流れており、南から北東に向かってアメリカ大陸方向へと進みます。ブイはこの黒潮に乗って、最終的にハワイ諸島やアメリカ西海岸(カリフォルニア・オレゴン州など)にたどり着くことを想定していました。
この浮きには、時計と一緒に日本語・英語で書かれた説明文(発見者へのお願い)が添えられており、誰かに拾われた場合はシチズンに連絡をもらえるようにしてありました。
このプロジェクトによって放流された時計付きブイの一部はアメリカやハワイなどで発見され、そしてそれらの時計はいずれも正常に動作していたことが確認されました。
これは、パラウォーターの防水性能・耐久性を確かな事実として証明した成功例となり、国内外へのシチズンの信頼性とブランド価値を大きく高めることにつながりました。
クリストロン ソーラーセル発売
1,976年、シチズン時計株式会社は、時計業界における大きな技術革新となる製品を世に送り出しました。それが、世界で初めて実用化された光発電アナログ腕時計、「クリストロン ソーラーセル」です。
当時、腕時計の主流は機械式からクオーツ式へと移行しつつありましたが、クオーツ時計には「定期的な電池交換が必要」という課題が残っていました。
この問題に対してシチズンは、光を電力に変換し、電池交換不要で駆動する新しい時計技術の開発に成功しました。
「クリストロン ソーラーセル」では、文字板の下にアモルファスシリコン製の太陽電池を配置し、太陽光や室内光などの光エネルギーを電気に変換。
その電力を内蔵の二次電池(充電池)に蓄えることで、暗所でも一定時間駆動が可能となりました。
また、表示にはデジタルではなく、従来通りのアナログ針を採用したことも特筆すべき点です。
この技術は、のちに「エコ・ドライブ」として発展し、現在では環境対応型時計として世界中で高く評価されました。
1,976年のこの製品発表は、光発電時計の歴史的な第一歩であり、シチズンの技術力を世界に示す重要な出来事となりました。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
CITIZENの魅力や価値を正しく評価し、安心してお売りいただけるよう、スタッフ一同心を込めて対応いたします。
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